2009年 10月 19日
can't grow peaches on a cherry tree |
いつの間にか「桜の木に桃はならない」という邦題が浸透してしまったが、日本盤が発売されたことはないはずなので正式な邦題ではない。これは当時、ミュージック・ライフに載っていた便宜上のタイトル。1966年にチップ・テイラーとアル・ゴーゴニのフォーク・ロック・デュオ、ジャスト・アスが全米トップ40に送り込んだ唯一のヒット曲だ。フォーク調の地味な作品ながら、ブラウンズ、ナンシー・シナトラ、アート・ブレイキー、ジョー・ダッサン(フランス語)、こなかりゆ(日本語)等にカヴァーされている人気曲。彼女はほかに「桜の木にリンゴはならない」という曲も書いている。聴いてみたいね。
この曲を作曲したのがカミーユ・モンテことアル・ゴーゴニ、作詞をしたのが女性作詞家エステル・レヴィット。今週、紙ジャケット仕様でリリースされる『Isn't it lonely together?』(Buddah原盤/世界初CD化)は、そのエステル・レヴィットが1974年に制作した唯一のアルバムだ。
60年代アメリカン・ポップスのヒット・ソングライターが自らシンガーとして、アルバムをリリースするというケースはキャロル・キングを筆頭にバリー・マン、エリー・グリニッチ、ジェリー・ゴーフィン、チップ・テイラー、トレイド・マーティン、キャロル・ベイヤー・セイガー、アラン・ゴードン、ゲイリー・ボナー等が知られているが、アーティスト/パフォーマーとしても成功を収めたキャロル・キングのような例はごく稀だ。ほとんどが広く知られることなく、埋もれてしまい今回のようなマニアックな再発企画がないかぎり日の目を見ることはない。
プロデュースのアート・ポルヒーマスは、60年代に「恋する青春」をヒットさせたブルース・マグースやマジシャンズ、バンキー&ジェイクほかを手がけたニューヨークのエンジニア、プロデューサー。アソシエイト・プロデューサーのドン・ルービンは、ラヴィン・スプーンフル、ティム・ハーディン、ピーター・ゴールウェイの出版マネージャー/プロデューサーだったやり手。アレンジ及び指揮は、ニューヨーク・サウンドの名匠チャーリー・カレロ。レコーディングに参加したリズム・セクション、ホーン・セクションの多くがフランキー・ヴァリの『クローズアップ』、ローラ・ニーロの『スマイル』、山下達郎の『サーカス・タウン』等でもプレイしているカレロ・セッションの常連だ。
収録曲は「桜の木に桃はならない」、「イン・ザ・ネーム・オブ・ラヴ」(ケニー・ランキンと共作)、「ひとりぼっちの涙」(ベヴァリー・ブリマーズでヒット)、「ドアがスイング」(ハーマンズ・ハーミッツでヒット)や故ロッド・マクブライアン(ソルト・ウォーター・タフィ)と共作したタイトル曲ほか。作詞は全曲、彼女。
キャロル・ベイヤー・セイガーにも似たハスキーな歌声とカレロ・アレンジの洗練されたNYサウンドが素敵なアルバムだ。
ジャスト・アスのLPもぜひCD化してほしいね。
この曲を作曲したのがカミーユ・モンテことアル・ゴーゴニ、作詞をしたのが女性作詞家エステル・レヴィット。今週、紙ジャケット仕様でリリースされる『Isn't it lonely together?』(Buddah原盤/世界初CD化)は、そのエステル・レヴィットが1974年に制作した唯一のアルバムだ。
60年代アメリカン・ポップスのヒット・ソングライターが自らシンガーとして、アルバムをリリースするというケースはキャロル・キングを筆頭にバリー・マン、エリー・グリニッチ、ジェリー・ゴーフィン、チップ・テイラー、トレイド・マーティン、キャロル・ベイヤー・セイガー、アラン・ゴードン、ゲイリー・ボナー等が知られているが、アーティスト/パフォーマーとしても成功を収めたキャロル・キングのような例はごく稀だ。ほとんどが広く知られることなく、埋もれてしまい今回のようなマニアックな再発企画がないかぎり日の目を見ることはない。
プロデュースのアート・ポルヒーマスは、60年代に「恋する青春」をヒットさせたブルース・マグースやマジシャンズ、バンキー&ジェイクほかを手がけたニューヨークのエンジニア、プロデューサー。アソシエイト・プロデューサーのドン・ルービンは、ラヴィン・スプーンフル、ティム・ハーディン、ピーター・ゴールウェイの出版マネージャー/プロデューサーだったやり手。アレンジ及び指揮は、ニューヨーク・サウンドの名匠チャーリー・カレロ。レコーディングに参加したリズム・セクション、ホーン・セクションの多くがフランキー・ヴァリの『クローズアップ』、ローラ・ニーロの『スマイル』、山下達郎の『サーカス・タウン』等でもプレイしているカレロ・セッションの常連だ。
収録曲は「桜の木に桃はならない」、「イン・ザ・ネーム・オブ・ラヴ」(ケニー・ランキンと共作)、「ひとりぼっちの涙」(ベヴァリー・ブリマーズでヒット)、「ドアがスイング」(ハーマンズ・ハーミッツでヒット)や故ロッド・マクブライアン(ソルト・ウォーター・タフィ)と共作したタイトル曲ほか。作詞は全曲、彼女。
キャロル・ベイヤー・セイガーにも似たハスキーな歌声とカレロ・アレンジの洗練されたNYサウンドが素敵なアルバムだ。
by opportunityknox
| 2009-10-19 22:04
| 音楽